私が就任したのは創業125周年の年である、
西暦2004年でした。
その就任披露を兼ねて、
「㈱ホッタ創業125周年感謝の集い」を
至上まれに見る盛大な台風の直撃を受けつつ、
ホテルニューオータニで盛大に行いましたのは
丁度5年前の2004年10月20日のこと。
初心に帰ろうと思い、
かつての挨拶原稿を引っ張り出してみる。。
若い。
5年経って、その当時の自分を省みると、
とても「いとおしく」感じるのは、
単に自分がナルシストだからということでは無いと思いました。
いやー、この5年色々がんばったなぁ、、
感慨に耽る暇は無いのですが、
初心忘るるべからず!
という気持ちを込めて、
原稿をコピペします。
あの場にいらした方!
5年という歳月の「彫刻」を
あわせてお楽しみください。
125周年感謝の集い 社長就任挨拶
本日は台風の中、またご多忙中にも関わらず、
こんなにも沢山の方々にお集まり頂き、本当にありがとうございます。
本年より株式会社ホッタの社長という重責を担わせて頂くことになりました
堀田峰明です。どうぞよろしくお願いいたします。
ホッタがこれまでどういう道を歩んできたか、このことに関しましては
今、会長の方からお話させて頂きましたので、私としましては、自己紹介の
意味も兼ねまして、これからどういう風に歩んで行きたいか、どういう会社に
して行きたいかという事を中心にお話させて頂きたいと思います。
まず、ご覧のとおり 私自身まだまだ若輩者でございます。
そしてご存知の方も多いかと思いますが、大学時代からオカリナという
楽器の演奏活動に熱中しており、卒業後も事業を継ぐ気は無く音楽活動を続け、
ホッタに入社したのも平成14年ですから、まだ3年程しか経っておりません。
そんな経験の無い私ですから、始めのうちはとにかく
「現場を見て」、皆さんの「話を聴く」事に徹したい思います。
現在、株式会社ホッタは100名ほどのメンバーで色々な事業をしている
訳ですが、それぞれの分野で、何をしているのか、それがどのような仕組みになっているのか、これからの時代にそれが必要か、必要でないか、また、
それに携ることに、それを商うことに喜びを見出せるかどうか、
そういったことを、とにかくまだ先入観の無い今のうちに徹底的に見て、
聴いて、我々がこれから進むべき道を描き出して行きたいと思っております。
これは私が音楽を通して学んだことの一つですが、
何か結果を出そうと思ったときに、メンバーのそれぞれが自分にしか出すことの出来ない持ち味を出し、そしてそれをお互いに認め合ったときに
初めて拍手喝采のハーモニーが生まれます。「拍手喝采」が無ければ、
お客さまから「また来て下さい」と言われることも無ければ、
折角作ったCDも売れることも無いわけですが、逆に「拍手喝采」
ということになれば、そのお客さんは次はお友達を連れてご来場頂け、
またCDも飛ぶように売れていきます。
よく組織をオーケストラに例えることがありますが、株式会社ホッタも
紛れも無く一つの組織です。メンバー一人一人が自分自身の音を磨き、
そして仲間の音に耳を傾けることによって素晴らしいハーモニーを
生み出すことが出来る。 1月から色々な方々から「全然違う畑で大変ですね」というお言葉は頂くのですが、責任の重さという意味での違いは大いにあると思いますが、基本的にやることというのは、メンバー全員で
どうやったら心地よい「ハーモニー」を生み出すことが出来るか
ということを考え、実行していくことだと思っておりますので、
「やることは音楽でやって来たことと全く同じです。」
とお答えしてきております。
これから歩んで行くときに大事にしたいこととして、「見る」、「聴く」、そして「ハーモニーをつくる」ということは今お話しさせて頂いた通りですが、
もう一つ大事にしていきたい事がございます。
それは「誇りを持つ」ということです。何に対して持つのかということですが、
ひとつは「自分自身に対する誇り」です。何をするにしてもまず始めの一人、
「自分自身」が動かなければ、何事もなすことは出来ません。誇りを持って
何かをするのとしないのとでは、その差は歴然としてくるはずです。
そして次に「仲間に対する誇り」。ともに歩み、
同じ夢を共有する仲間に対する誇り。これがあれば
本当に素晴らしいハーモニーを奏でることが出来るはずです。
次に「商品またはサービスに対する誇り」。私どもがお届けする商品は、
今日も国内のみならず、海外からお見え頂いておりますが、
ロレックスやポールピコを始めとする機械式時計や、ソナーレ、アンプルール、そしてドイツのマリッジリングなど、一言でくくってしまえば「特別なもの」。どれもお客さまが「特別な思い」で購入されるモノばかりです。
こういった商材を扱わせて頂き、お客さまの人生の大切な1シーンの演出を
担わせて頂くという「誇り」。これを持って日々の仕事に当たれば、
おのずとそれはお客さまにも伝わり、本当の意味でのお客さま満足が
達成できると思っております。
今日お集まりの皆様も、それぞれご自分のお仕事に、
ご自分の商品やブランドに、そしてお店や社員様、サービスに
誇りをお持ちのことと思います。
私共が名古屋の一時計屋として創業し、今日まで125年、歩みを
進めて来ることが出来ましたのは、誇りを持ってモノを作るメーカーの方々、
誇りを持って商品を扱う小売店の方々に恵まれて来たからだと思っております。
会長から受け取ったバトンを、次の目標であります150周年まで繋いでいく為にも、皆様との絆を大切にし、共に繁栄する道を歩んで行くことが出来れば、これに勝る幸せはないと、今日お集まりの皆様を前にし、
思いを新たにしている所でございます。
さて、この様な高い席から、私のような若輩者が諸先輩を前にして
偉そうなことを沢山述べさせて頂いてしまいましたが、
今一番私が感じていることは、実は「責任」で御座います。
この仕事、この職務をやると決めた以上、堂々と誇りを持って
それに当たることは、当然の義務のようなものだと思っておりますが、
これまでの歴史を受け継ぎ、歩んでいくということは、今日まで繋いで来て
下さった諸先輩、先人たちから見て恥かしくない生き方をしなくてはならないという事でもあり、そう考えると身の引き締まる思いが致します。
誠に簡単では御座いますが、皆様からのご指導ご鞭撻を賜りますよう
お願い申し上げまして、私からのご挨拶とさせて頂きます。
「聴く」
というのが、今あたらしく響きます。
今はとにかく「語る」ことに重点を置いてます。
本当に丸5年と9ヶ月
聴くことにエネルギーを注いできましたので。
今月からは、聴く耳は持ちつつ
思いのたけを語る!
語り続ける!
ということでいきます。
いやー、久しぶりに読んだら気合入ってきたぞぉ。