ここ約十数時間くらいで、
あなたの持ち物は「借り物なんですよ」
という話に複数遭遇し、
そこから思いを巡らせることで、
仕事へのインスピレーションが湧いてきたので、
シェアいたしたく、、。
一つは昨晩のカアンジェリでの話。
クルマ好きのシェフと、
小さい時からクルマが好きで、
結局クルマのメーカーに就職し、オンもオフもクルマと付き合う
大学時代の友人との会話の中で、
「名車と呼ばれるものは、
受け継いでいかなければならないもの」
それゆえ
「次に使う人の為に、自分は預かっているのだ」
という思いで
「大事に(しっかりメンテしたりして)乗らなくてはならない」
という話。
もう一つは、
今朝パラパラと見ていた雑誌の中で、
演出家の宮本亜門さんが、
沖縄で土地を購入し
居宅を建てるための地鎮祭を行った時に
土地の人から、
「あなたは土地を買ったかも知れないけど、借りたと思ってね」
と言われたという話。
あと、もう一つは「借り物である」という表現ではありませんでしたが、
最近枕元で少しずつ読み進めている本(元航空自衛隊空将著)に、
「後任者が自分のポストに配置された場合、自分より楽に仕事が出来、
力が振るえるようにしておくのは先輩の責任である。」
という言葉がありました。
上記3つの「言葉」に、
一日も経たない間に別々の人から
告げられる(というか、出会う、、というか、、)
というのは、こないだの日食のように、
そんなにしょっちゅうあるもんじゃないでしょうし、
何か意味があるんでしょう。
我々が販売している「時計」も、
「受け継いでいくことができるもの」
そして、
「受け継いでいく」ことによって、
よりプライスレスな輝きを増す商品です。
最近父の時計をオーバーホールして、
文字盤交換して着けているのは、
なぜか普段と違う気持ちになります。
(ちなみにまだちゃんと生きてますのでご安心を)
そんでもって、私が今まさに背負っている
どえりゃー重責、この創業130年という老舗、「㈱ホッタ」も、
よく考えてみれば「借り物」、「預かり物」ですよね。
自分で作った訳ではないし、
作ったと言える人は、たぶん3、4人しかいなくて、
一人は創業者堀田良助さん、
もう一人は戦後の焼け野原から
=ゼロになったところから、
再度家業を再興し、今に続く企業体の基礎を作った
祖父の良平(通称両平)さん、
そしてその奥さん(=私の祖母)は誰がどう見ても
「創業者」と言える働きをしたと、自分でもわかるので、これで3名。
あとは、創業者の良助さんの奥さんもたぶんそうだったと思います。
、、あとの社長さんはすべて「継承者」で、
預かり物である「お店」、「会社」を自分の出来得る
精一杯をやって、次の世代に引き継いでいった、、
という訳で、、。
それらを客観的に見つめると、
私や、今までの社長さんにとってのお店や会社とは、
前の世代から次の世代への預かり物。
またはお客様からの預かり物。
と言えるんだろうと思いました。
そして、「経営者」という立場でなくとも、
先ほどの本の一説の通り、
「ポスト」
というものも、
まさに預かり物ですよね。
ホッタという企業の
一つの部門を預かる「長の立場」も、
お得意先を担当する「営業」という立場も、
内勤であっても、どんな人でも、
必ずいつの日かそのポストは引き継がれる訳ですから、
会社の代表者の継承と、基本的には同じような構図
(サイクルが早いだけ)だと思います。
次にその立場に立つひとのために、、
そう考えて仕事するのと、しないのとでは、
時間が経てば経つほど仕事の質に
明確な差が生まれるものと思います。
そんなことを考えながら仕事してくれる人が増えることを祈りつつ、、
最近行く頻度が増えている(笑)、
近所のマッサージ屋さんに言ってきます。
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